シューマン「ユーゲントアルバム」大人になって再発見する、心温まる音楽の宝箱
※この記事は、stand.fm(音声配信)でもお聴きになれます!
皆さんは、子どもの頃にピアノを習っていましたか?もしそうなら、シューマンの「ユーゲントアルバム」という曲集を弾いた記憶があるかもしれませんね。
「子ども(ユーゲント)のためのアルバム」という名の通り、小さなピアニストたちが音楽の喜びを学ぶために作られた曲集です。
でも、この「ユーゲントアルバム」、大人になって改めて弾いてみると、その魅力にハッとさせられます。かつてはただの練習曲だと思っていた小品たちが、今では様々な感情や情景を繊細に映し出す、珠玉の作品群として輝いて見えてくるんです!
時を経て深まる「ユーゲントアルバム」への共感
私は小学生の頃、この曲集を弾いていました。当時はピアノの練習より、ピンクレディーの振り付けを覚えるのに夢中で(笑)、シューマンがこれらの曲に込めたであろう繊細な感情にまで思いを馳せる余裕はほとんどありませんでした💦
ところが、大人になって数十年。ある時、ふとこの「ユーゲントアルバム」を再び弾いてみたんです。すると、なんとも言えないシューマンの子どもへの優しい眼差し、音楽への献身と愛に気づき、驚くほどの感動が押し寄せてきました。
例えば、アルバムの冒頭にある「メロディ」。
子どもの頃はただ「優しい旋律」としか感じませんでしたが、今では懐かしさや、過ぎ去った日々への慈しみに満ちた、詩情豊かな小品として、じんわりと心に染み入ってきます。
人生経験を重ねた今だからこそ、それぞれの曲に込められた情景や感情を、深く理解できるようになったんです。大人のピアノ学習は、本当に新たな発見の連続です。ピアノを続けてきて良かったと、しみじみ感じます!
「ユーゲントアルバム」から4曲を紹介
シューマンの「ユーゲントアルバム」の魅力は、単に美しいメロディの羅列ではありません。シューマンは、子どもたちが様々な感情や情景に触れられるよう、非常に多様なテーマをこの曲集に盛り込んでいます。そして、大人になった私たちは、シューマンの子どもへの深い愛情に共感できるのではないでしょうか?
ここで、「ユーゲントアルバム」から4曲を、皆さんに紹介したいと思います。他の曲もnoteやstand.fmで配信していますので、興味のある方は聴いてみてくださいね!
まずは、力強く躍動感に満ちたこの曲から。
《狩の歌》
森の中を駆け巡る狩人の姿を彷彿とさせます。勇壮な角笛の音を思わせるフレーズや、馬が力強く駆けるようなリズムは、目標に向かって突き進むエネルギーや、困難に立ち向かう強い意志のようなものが感じられます!
続いては、とても美しく幸福に満ちたこの1曲。
《春の歌》
本当に素晴らしい曲です!生命が芽吹き、希望に満ちた春の訪れ。大人になった今聴くと、厳しい冬を越えた先にある、生命の力強さや新たな始まりへの感謝の念も感じられるのではないでしょうか。
次は、シューマンが描く、子どもの繊細な心に触れた1曲です。
《初めての悲しみ》
子どもが初めて経験する「喪失」という感情を、シューマンは繊細かつ深く描き出しています。単なる悲しみだけでなく、その中にある純粋さや、初めての感情に戸惑う心の内が、控えめながらも切なく表現されています。この曲に込められた「初めての悲しみ」の純粋さ、そしてその後の成長へと繋がる感情の芽生えを、大人はより深く感じ取れるはずです。
最後は、清々しい朝の空気を運んでくれるような、こちらの1曲です。
《朝の散歩》
まだ誰もいない朝の道を、鳥のさえずりを聴きながら散歩する情景を思わせます。希望に満ちた調べは、一日の始まりに心を整え、明るい気持ちで一日を迎え入れるような感覚を与えてくれます。日々の忙しさの中で忘れがちな、ささやかな幸せを思い出させてくれる一曲ですよね。
あなたも「再発見」の旅へ
今日は、シューマンの「ユーゲントアルバム」を、大人の視点で再発見する魅力についてお話ししてきました。
もし、あなたがかつてピアノを習っていたのなら、ぜひもう一度この「ユーゲントアルバム」を手に取ってみてください。そして、子どもの頃とは違う視点で、この素晴らしい曲集に触れてみてください。きっと、新たな発見と感動があなたを待っているはずです!
楽譜紹介
▲シューマンによる「音楽の家訓と生活の心得」(「音楽の座右銘」として有名)も収録!
