▲このように思っている方は、貴重な時間を無駄にしています。
ぜひこの記事を読んで、スケール練習の時間を楽しいものに変えましょう!
Cメジャースケール(ハ長調)のしくみをしっかり理解すれば、他の調についても理解が容易になります。全調を暗記するのではなく、自分で音階をつくりながら弾くことが出来るようになるからです。

メジャースケールを全調弾けるようになることで、他のスケール(短調など)やコード習得もぐんと楽になりますよ!
スケールとは音階のこと。音階にはさまざまな種類がありますが、今回はメジャースケール(長音階)のみを詳しく解説します。
スケールは言わば作品の素材。素材をよく知ることは。料理でもアートでも重要なこと。
運指の確認のためハノンなど楽譜を見て練習することも時には必要ですが、まずスケールのしくみを知り、構成音を理解しておきましょう。
※この記事は、stand fmとの連動企画です。▼こちらのラジオ講座でも音声で記事の内容を解説しています!
「楽譜不要!耳から始めるピアノコード入門」第3回「スケールを制すものは、コードを制す!」
Cメジャースケール(ハ長調)の配列を音程から考察
主音とスケールの各構成音との音程
C(ド)を主音(音階開始音)とする長調の音階を、Cメジャースケールといいます。
Cメジャースケールの主音とスケールの各構成音との音程は下図のとおりです。
前記事の復習になるので、ここでは図示にとどめます。
音程がわからない方、詳しく知りたい方は、前記事「音程を制す者はコードを制す!」を先にお読みください。

スケールの主音とスケールの各構成音との音程は、メジャースケールであればどの調でも共通です。
そのため、スケールの各構成音(音度)をローマ数字で表して音程などを考察すると全調で理解がしやすくなります。
音度 ローマ数字 | ⅰ | ⅱ | ⅲ | ⅳ | ⅴ | ⅵ | ⅶ |
音名 Cメジャースケールの場合 | C | D | E | F | G | A | B |
音名 Fメジャースケールの場合 | F | G | A | B♭ | C | D | E |
したがって、メジャースケール主音と音階構成音との音程をローマ数字で示すと
- ⅰとⅱの音程は長2度
- ⅰとⅲの音程は長3度
- ⅰとⅳの音程は完全4度
- ⅰとⅴの音程は完全5度
- ⅰとⅵの音程は長6度
- ⅰとⅶの音程は長7度
- ⅰと1オクターブ上のⅰの音程は完全8度
と、一般化できます。

どの調にも当てはめられるんだね!
メジャースケールのしくみを2度音程から考察
今度は、メジャースケールの配列を2度音程から考察します。
言い換えると、メジャースケール上のとなりあった2音がどのような音程になっているか、ということです。ぜひ、キーボードを触りながら、自分でスケールをつくってみてください!
ラジオ講座第3回「スケールを制すものは、コードを制す!」で音声を確認できます。
長2度を全音、短2度を半音と言うことは前記事「音程を制す者はコードを制す!」でふれました。
CメジャースケールのCからFまでは、全音・全音・半音という配列になっています。(下図参照)
GからCまではどうでしょうか?こちらも全音・全音・半音ですね。そして、FとGは全音で接続されています。

つまり、メジャースケールとは、全音・全音・半音と言う塊が2つあって、それが全音で接続されていると言えるわけです。
全・全・半・ 全 ・全・全・半

これは、ノリで覚えちゃいましょう!
全・全・半・全・全・全・半で12のメジャースケールを構築しよう!
さあ、ここからはキーボード上でメジャースケールを作っていきますよ!
全・全・半・全・全・全・半がわかれば、どの音からでもメジャースケールが作れるはずです。
それでは、早速やってみましょう!
メジャースケールは12個あります。Cから完全4度づつ主音を上げていきましょう!
Cの完全4度上は、Fですね。まずFメジャースケールを作ります!
F メジャースケール
Fから全・全・半・全・全・全・半と音をたどり、自分でメジャースケールを作ってみましょう。
まず自分で弾いてみてから、下図を見てください。

B♭フラットが正しく弾けましたか?黒鍵が入ったからといって、恐れることはありません!
全音は間にひとつ音が入る音程。半音は音程の最小単位で、すぐとなりの鍵盤になります。
主音(F)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
- FとGの音程は長2度
- FとAの音程は長3度
- FとB♭の音程は完全4度
- FとCの音程は完全5度
- FとDの音程は長6度
- FとEの音程は長7度
- Fと1オクターブ上のFの音程は完全8度

音程を言いながら弾いてみて!
B♭メジャースケール
Fの完全4度上はB♭でしたね。今度はB♭メジャースケールをつくりましょう。
B♭から全・全・半・全・全・全・半と音をたどると、B♭に加えてE♭が黒鍵になりましたね。

主音(B♭)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
- B♭とC の音程は長2度
- B♭と D の音程は長3度
- B♭と E♭の音程は完全4度
- B♭と F の音程は完全5度
- B♭と G の音程は長6度
- B♭と A の音程は長7度
- B♭と1オクターブ上の B♭の音程は完全8度

ひとつずつ♭が付く音が増えていきますよ!
E♭メジャースケール
B♭の完全4度上はE♭でした。次はE♭メジャースケールをつくりましょう。
♭が付く音が3つあるはずです。
全・全・半・全・全・全・半と音をたどると、B♭、E♭に加えて、A♭も黒鍵になりましたね。

どうでしょうか、音階作ることに慣れてきましたか?
ここからはスピードアップしていきますよ!
主音(E♭)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
- E♭と F の音程は長2度
- E♭と G の音程は長3度
- E♭と A♭の音程は完全4度
- E♭と B♭ の音程は完全5度
- E♭と C の音程は長6度
- E♭と D の音程は長7度
- E♭と1オクターブ上の E♭の音程は完全8度
A♭メジャースケール
次はE♭の完全4度上、A♭メジャースケールをつくりましょう!
♭がつく音は4つ、B♭、E♭、A♭、D♭になります。

黒鍵が増えてきたね!

主音(A♭)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
D♭メジャースケール
次はA♭の完全4度上、D♭メジャースケールです。

このスケールは、1オクターブ内の5つの黒鍵を全て使います。
♭がつく音は5つ、B♭、E♭、A♭、D♭、G♭(黒鍵)です。

主音(D♭)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
G♭メジャースケール
D♭の完全4度上はG♭です。次は、G♭メジャースケールをつくってみましょう!
G♭メジャースケールは♭のつく音が6つありますが、♭がついて白鍵になる音があるのに気付きましたか?

図のように、B♭、E♭、A♭、D♭、G♭は黒鍵、C♭は白鍵になります。

C♭は鍵盤上、Bと同音です!
主音(G♭)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
B メジャースケール
G♭の完全4度上はC♭になりますが、C♭= Bなので、ここでは Bメジャースケールをつくってみましょう!
Bから全・全・半・全・全・全・半と音をたどると、変化記号は♯になるのがわかりますね。

C♯、D♯、F♯、G♯、A♯と黒鍵5つ全部使います。
主音(B)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
E メジャースケール
次はBの完全4度上、Eメジャースケールです。ここからは、黒鍵がひとつずつ減っていくので楽になりますよ!

もう少し、頑張りましょう!
Eから全・全・半・全・全・全・半と音をたどると、F♯、G♯、C♯、D♯の4つが黒鍵です。

主音(E)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
A メジャースケール
次は、Eの完全4度上Aメジャースケールです。
Aから全・全・半・全・全・全・半と音をたどると、C♯、F♯、G♯の3つが黒鍵です。

主音(A)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
D メジャースケール
次はAの完全4度上、Dメジャースケールです。
F♯、C♯が黒鍵です。

主音(D)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!

次で最後です!
G メジャースケール
最後にDの完全4度上、Gメジャースケールをつくりましょう!

F♯だけが黒鍵です。
主音(G)とスケールの各構成音との音程を確認し、すぐに弾けるようにしましょう!
12のメジャースケールを全てつくりました!ちなみにGを完全4度上げると、またCに戻ります。面白いですね!
まとめ
今回は、12のメジャースケールを音程の面から考察しました。
メジャースケールの配列は
全・全・半・ 全 ・全・全・半
メジャースケール主音と音階構成音との音程は
- ⅰとⅱの音程は長2度
- ⅰとⅲの音程は長3度
- ⅰとⅳの音程は完全4度
- ⅰとⅴの音程は完全5度
- ⅰとⅵの音程は長6度
- ⅰとⅶの音程は長7度
- ⅰと1オクターブ上のⅰの音程は完全8度
今日の内容をしっかり復習すれば、どの音からでもメジャースケールがつくれ、さまざまな音程を構成することもできます。

これから、コードを学習する下準備がバッチリできたわけです!
でもその前にもう一つだけ、マイナースケール(短調)について学習する必要があります。
難しく思われがちなマイナースケールですが、メジャースケールをしっかり理解していればちょっと応用するだけです!
次回のラジオ講座第4回では「マイナースケールは臨機応変に!」と題して、詳しくマイナースケールについて解説します。連動して、ブログでもフォローアップ記事を書く予定ですので是非継続して学習してくださいね!
スケールの指使いを知りたい方は、こちらの記事でおすすめテキストを紹介しています!